HHKBの4ヶ月使い倒しレビュー

10/30/21

HHKB ガジェット

Happy Hacking KeyboardことHHKBを使い始めて4ヶ月。あまたの諸先輩たちのが熱いレビューやHHKB愛を語り尽くしているところに口を挟む余地を見出せずにいました。ここにきて最初は戸惑っていたHHKB独自のキー配置、操作も使いこなせてきた感もあり、自分なりにHHKBの導入を考えている人に参考になりそうな情報も出せそうに思うに至りました。

そこで、「HHKB Professional HYBRID Type-S 英語配列/墨」を4ヶ月使い倒してのレビューをお届けしたいと思います。

仕事のごほうびでゲット。高級感あふれるパッケージに気持ち高鳴りました。

現在のHHKBのセッティング状態は以下の通りです。WindowsPC、iPhoneのキーボードとして使用しています。

  • キーセッティング;デフォルトのまま
  • キートップ変更;「数字の0」、「Ctl」、「(右側)shift」の3つをキートップセットで変更
  • PCとの接続はBluetoothのみ。
  • リストレスト;桜材で自作
  • キーボードカバー;純正品購入

試行錯誤しつつ、上記の形に落ち着きました。それではそれぞれの詳細、気になったこと、対応を以下に。

特殊なキー配置?慣れたら大丈夫でした

キータッチは文句なしの心地よさ

HHKBに初めて触れたとき、その打鍵感には感動しました。キーは適度に重さがあり、押下した際のしっかりした反応と心地よい打鍵音。それは自分の操作に対してしっかりキーボードが応えてくれているということを感じさせてくれるものです。例えるならHHKBのキーはピアノの鍵盤、それも感触はライトアップでなくグランドピアノを弾いた際の印象に似ています。

気持ちよい打鍵感。

Type-S、打鍵音はカチャカチャというものでなく、カシュカシュという感じでしょうか。せっかくのメカニカルキーボードなのに、メカっぽい音が抑えらているのは、もしかするとジュージュー焼く音のしない焼肉のように物足りなくなる?かとも思っていましたが、そんなことはありません。

キー設定はカスタマイズせず使用

そんなHHKBですが、自分は試行錯誤の結果、デフォルトのキーアサインで使用しています。

Windows用にしただけで、その他の設定はすべてOFFに。

諸先輩が「Delete」キーを「Back Space」に置き換える、日本語/英語の切り替えを特定のキーに割り付けることを割とおすすめしてくださっていますので、一通り試してみましたが、キートップのプリントと異なるものは生理的に好まなかったことと、Fnキーとの組合せなどに違和感を感じなかったのでママでよいかと思い始め、そのまま慣れてしまいました。

慣れればHHKBのキーが当たり前に

キー配置には好みもあるかもですが、一定時間使うことで慣れてしまうものかと思います。いろいろカスタマイズするのも楽しいですが、同時に面倒でもあります。一定期間使ってみて、慣れるか、慣れないかを見極めてもよいかと思っています。

なお、慣れると問題もあります。HHKBに慣れたため、それ以外のキーボードで戸惑うようになりました!

指の迷いを軽減するためキートップを一部変更

数字キーと特殊キーが鬼門

「墨」を使っています。アルファベットのタイピングには不安はなかったのですが、そうは言っても、数字キーはキーを全く見なくてもいけるほどではありません。特に「5」〜「10」などキーボード中程のキーは直感で押下するのは難しく感じます。また、キーアサインを変更していないので、「Control」や「Fn」をよく使いますが、これもまだまだ迷います。

もっともブラインドタッチ無双な諸先輩は迷うことなく「無刻印」でよいのでしょうか、自分はその境地には達していません。数字や特殊キーはかすかに見える程度に刻印、それを頼りにタイピングすることになります。

しかし、日暮れてきて、部屋の明るさが落ちると途端、「墨」の刻印は目視不能に陥り、キー入力が遅滞する辞退になりました。十分な光量下で判読できる程度の刻印なのです。

部屋が暗いと刻印が識別できない!

キーボードに顔を寄せて刻印を判読しようと無意識に行っていましたが、これが結構なストレスでした。

視認性を求めてキートップをカスタマイズすることを検討

そんなときに、HHKB「白」と「墨」のキーボードを相互に入れ替え2トーンキーボードにされている諸先輩の事例を見て、そうか、刻印を見やすくしたいキーだけ「白」に変えればいいんだと気がつきました。

純正のキーキャップ一式は5千円近くするため逡巡。メルカリを見ると純正キーキャップ等を1個から販売されている方もいらっしゃるので、数字キーと特殊キーだけ買うことも考えましたが、5個も買えば純正品一式と大差ない出費になるので面白くありません。数個のキーだけ買うなら純正品の「カラーキーキャップセット」と大差ないじゃないか…

純正品の「カラーキートップセット」1,980円を購入

そこで閃きました。カラーキーキャップに換装して、色のキーとの相対位置でキーを判読すればいいのではないですか。よく迷うキー周りを色違いのキーで分かりやすくすれば指の迷いが減るのではないかと思ったのです。

「カラーキートップセット」1,980円

さっそくAmazonで純正品の「カラーキートップセット」1,980円をポチりましてキーキャップを変更しました。

まず試したのは無刻印の青のキーを「0」のキートップと差し替えました。数字キーでなにかとよく使う「0」です。これを「9」や隣の「ー」と押し間違えることがよくありましたが、一挙に解消。そこだけ青く、間違えようがありません。また、隣近所の「7」「8」「9」も相対的に把握できるようになり、ストレス軽減です。

数字の「0」キーを無刻印青に変更

次に同じく無刻印の赤を右シフトキーと入れ替えました。シフトキー自体はキーサイズも違うのでなかなか間違えないのですが、この赤いシフトキーが目印になり、日本語切り替えでよく使う右「Alt」キーと、カーソル操作でよく使う「Fn」キーの場所がわかりやすくなりました。

右の「Shift」キーを無刻印の赤に換装。なお、このサイズのキーはここと「Control」キーにしかハマらないです。

「カラーキーキャップセット」は単調なキーボードの配色に差し色をすることでカッコよくするものと思っていましたが、キーの相対位置を分かりやすくする実用要素を持ち合わせていました。というか、自分的にはそのことのほうが重要でした。

Bluetooth接続だけで十分(USB-Cは保険程度)

メインPCとの接続は、待機状態での反応遅延やチャタリングによる誤入力などを懸念してUSB-Cで使うことを想定していました。しかし、試しにBluetoothを使ってみると、反応遅延などは特になく、有線と比べても遜色なく使えていることから、程なく無線での利用一辺倒になりました。

Bluetooth接続で動作に支障なし。

iPhoneとHHKBの組合せで使うことも多く、実際この記事もiPhoneの画面を見ながらHHKBで入力をしていますが、その際はBluetooth接続になるわけで、PCと iPhoneを行き来して使う際にもBluetooth接続の方が切り替えが早く便利です。文字入力中心の使い方をしている限りBluetooth接続で十分というのが自分の結論です。

リストレスト有無は操作の快適さに影響。

キートップの換装で操作性が向上したことで、他にも文字入力が快適になる「最適解」があるのではと日々考えるようになりました。

もういちどキーアサインを見直す、折りたたみのスタンドはこのままでよい…など思いつくと試す毎日でした。

リストレストの意義を検証してみました。

そんな中、リストレストは必要なのかと疑問に思い、試しに段ボールを適当に折りたたみHHKBの手前に設置したところ、指の運び、指にかかるストレスが格段に違うことが判明しました。HHKBは厚さがありますが、これも機能のうちと思い込んでいましたが、この厚さは指運びに負荷をかけるものだったのです。

段ボールでリストレストを再現。購入を迷ったら試してみてください。

さっそく、リストレストの入手を検討しました。バード電子から出ている公式グッズはいい値段で、躊躇。Amazonで市販のリストレストを見比べる毎日でした。

しかし、バード電子製がどうにも魅力的に見えて、でも、木の板なのにこんなに値段がするのかとため息をつく次第です。

リストレストの検証を段ボールで試したこともあって、段ボールをきれいにカットして代用をしてもよいのでは、あるいは適当な資材でまかなえるのではと思うようになってきました。

そこで休日を待ってDIY店に赴き、適当な資材はないかを探したところ、工芸用材料の桜材に出会いました。こちらを無料サービスのカットを依頼し、合わせて買ったシリコン系塗料で塗装して公式リストレストと遜色ない見た目の手製リストレストが完成しました。桜材は重量も十分でガタつきのない満足のいくものができました。

桜材の自作リストレスト。自宅にあった木製トレーも同じ塗料で塗り、ソファでのタイピング時などに利用。

持ち運びのために購入したバード電子 HHKBキーボードルーフは必須のお役立ちグッズ

HHKBを使い始めてひと月ほど立ちキーボードとして手に馴染むに連れ、外出先でも使いた思いが増してきました。とはいえ、メカニカルキーボードゆえ、移動中の意図しない圧迫等で故障を招くと嫌なので専用ケースや代替えケースを暇さえあれば物色しておりました。

しかし、バード電子 HHKBキーボードルーフを装着すればキーは保護できること、また、不使用時にキーボード自体をホコリ等から保護できることもあり、購入しました。

キーボードルーフがあればカバンの中でも安心です。

こちらに100円ショップで求めたベルクロ付きベルトで固定すれば、普段使っているカバンに放り込んでも大丈夫です。

ダイソーで買ったベルクロ付きゴムベルト。

さらにリストレストにもなる!

さらに、キーボードルーフをHHKBの前に配置してリストレストの代わりに使うことも可能です。これにより外出先でもリストレストを使っている自宅同様に快適な操作が可能に。

純正カバーのアクリルは十分な厚みがあるため、手首を置いてもたわむようなことはなく、また、キーボードとの緩衝のために付いていると思われるシリコンキャップも滑り止めとして機能し、安定感があります。

キーボードの前に置くとリストレストにもなる。
シリコンパッドが格好の滑り止めに。

バード電子 HHKBキーボードルーフは、移動時のキー保護、未使用時のホコリ等からの保護、出先でも代用リストレストと三徳な有能グッズでした。HHKB使い必携のサプライ品です。

キーボードルーフの上面にコルクシートなどを貼ればリストレストとしても第一線で活躍できるかもとHHKB道追求の妄念がムクムクと広がる一品でもありました。

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