HHKB用リストレストを自作する

9/05/21

HHKB ガジェット

多くのHHKB利用者にとってため息が出てしまうのが公式関連グッズがお高いことではないでしょうか。

そうした公式関連グッズを扱うネットショップの書き込みはいずれも、〇〇なのに高いという嘆きが添えられています。シンプルなアクリルパーツなのにとか、このサイズのケースなのにとか。HHKBユーザーになったがために課される税金なのか呪詛にあふれています。

リストレストもまさしくそのひとつで、木の板にゴムの滑り止めをつけただけなのではというのに5,000円近くします。

しかし、公式リストレストを使われている方のブログやレビューを拝見すると、みなさん満足度が高く、もっと早くに買うべきだったという、こちらのためらいを一蹴するようなコメントばかりです。

リストレストがあれば指の運びがスムーズになる

しかし、ここで冷静になり公式関連グッズ故の一体感が満足度をあげているのか、元々キートップの高さがあるHHKBゆえにリストレストの存在意義が評価されているのかを見極めたいと思い、段ボールを折り畳み、ダミーのリストレストを作ってみました。

段ボールを折り畳んで作ったレストレスト

試したところHHKBの使い勝手がすごぶるよくなり、長時間のタイピングが快適に。どうやら手首が固定されることで、腕から肩にかけての負担が激減。どうやらこれまでは手首を浮かすために手、腕に無用な力がかかっていたようです。リストレストのお陰で指の運びもスムーズになりました。

HHKBの手前側の高さに合わせ調整

リストレストは単なる手首の置き場、手首を休ませるものではありませんでした。HHKBはレストレストがある、なしで使い勝手が全然違うのです。レストレストはHHKBを使いこなすためには重要な要素であることがことが分かりました。

リストレストを自作、ヤマザクラ材は800円

リストレストは「あり」だけれど5,000円近くの出費は…ということで自作をすることにしました。とは言っても明確な計画があったわけでなく、近隣のホームセンターに家具用の木材があればという、出たところ勝負な、プランなきプランでした。

ホームセンターで購入した工芸用木材(ヤマザクラ材)で作ったリストレスト

結果、800円のヤマザクラの切り出した手頃な板(奥行き100ミリ、幅500ミリ、厚さ18ミリ)の在庫があり、これに決めました。板には反りやねじれもなく、十分に重さもあったので当座は滑り止めのゴムなどは不要と考え見送りました。これは結果的に間違いがないことを使い始めて確認しています。

ヤマザクラはピアノやオルガンのボディにも使われる硬くて狂いの少ない木材だそうです。DIYで定番の2×4材類と異なりこちらは工芸品の材料らしく、目の詰まり適度な重量があり表面もきれいに磨かれ艶やかで、そのまま使えるような状態で販売されています。ホームセンターの無料カットサービスを使い、HHKBよりちょっと大きめの幅300ミリにカットしてもらいました。

HHKBの手前側の高さとぴったり同じ。

カットしたヤマザクラ材はそのままでも使えそうでしたが、手に当たった時に痛くないようカドを取る目的で紙ヤスリをかけ、面取りをしました。また、念のため表面全体にもかけました。そして、こちらに水性ウレタン塗料を布につけ、こすりながら3回ほど塗り重ね完成です。水性ウレタン塗料の扱いは匂いもなく、塗りムラも生じることなく簡単です。ウレタン塗料を塗った元々の白木色が消え、薄いさくら色のような落ち着きがでました。また、手触りもマット感は消え、さらっとした手触りになり、手首を置いた際に気になることはありません。水濡れ等でシミがつくこともなくなり安心です。

トレイに乗せてソファでもHHKBを使う

木製のトレイにも同色の塗料を塗りセット

ちょうど家にあった木製のトレイがキーボードと自作リストレストを並べて置くのに最適で、ソファに座って膝の上でiPhoneのキーボードとして入力作業時に使いたいと思います。

こちらに以前より持っていたエレコムのスマートフォンスタンドキーボード用クリップ式ブラック P-DSCLPKBKを付け、iPhone用キーボードモードも完成です。P-DSCLPKBKはキーボード側面がそそり立つHHKBには直接つけることはできなかったのですが、土台としたトレイとは相性が良く、iPhoneをしっかり支えてくれています。

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